石川・加賀山中「鶴仙渓」

風雅な紅葉の下を歩く

鶴仙渓は石川県加賀市を流れる大聖寺川の中流域の川岸にある景勝地である。ちょうど山中温泉郷が川沿いに細く伸びる側の向こう岸にあって、切り立った土手から川面に様々な木々が枝を降ろすさまは雅趣にあふれる。川の水量も多すぎず少なすぎず、水に削られた河岸の岩の表情も豊かだ。江戸の俳聖、松尾芭蕉は「奥の細道」の旅の途中、この山中温泉に立ち寄った。風呂嫌いで知られる芭蕉がこの温泉郷に2週間もとどまったのは特筆すべきことである。いかにこの渓流が彼を魅了したかであろう。川沿いを歩くと鳥のさえずりや水の流れの音、木々の枝を風が鳴らす音が心地よい。

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